歯の汚れと浮遊性微生物の関係

浮遊性微生物とは

浮遊性微生物は主なものにウイルス・真菌・細菌があります。

口の中にも浮遊性微生物は存在していて、口内環境の良し悪しでその量も左右されるということがいえます。

浮遊性微生物を増やさない為にも口内環境を整える事が大切です。

浮遊性微生物内の細菌は歯の汚れを吸着しやすい

浮遊性微生物に含まれる細菌には「バイオフィルム」「浮遊性細菌」の2種類があり、それぞれ歯周病と密接な関わりがあります。

まず、「浮遊性細菌」は生き物であり適した環境に置かれると自己増殖し、環境条件によって爆発的に増えたり減ったりします。そして、問題なのは浮遊性微生物内の細菌が歯の汚れを吸着しやすいことです。

口腔内に漂っている「浮遊性細菌」に対し「バイオフィルム」は数種の細菌がコミュニティーを作って増殖した膜状のもので、細菌が外的要員(薬剤、体内の免疫反応、口腔内の環境変化など)から身を守るために作ります。

「浮遊性細菌」が多ければ多いほど歯の汚れが増えて、虫歯や歯周病などの原因につながるという悪循環が生まれてしまいます。

「バイオフィルム」「浮遊性細菌」これらの細菌をコントロールしていく事がお口の健康を保つためには、非常に大切です。

細菌を撃退する有効な殺菌剤

浮遊性細菌にはCPC(塩化セチルピリジニウム)

CPC(塩化セチルピリジニウム)とは、口腔内の浮遊性細菌に対して強力な殺菌作用をもっています。
バイオフィルムに対しては浸透できず殺菌効果がほとんどありませんが、浮遊細菌に対して0.005%といった低濃度から優れた殺菌効果を発揮します。CPCは口腔内全体の浮遊細菌を殺菌するのに向いています。

CPC(塩化セチルピリジニウム)は陽イオン性であるため、陰イオン性であるバイオフィルム表層の細菌に付着して持続的な殺菌効果を示します。

バイオフィルムには、IPMP(イソプロピルメチルフェノール)

IPMP(イソプロピルメチルフェノール)とは、非イオン性の薬品です。IPMPは水になじみやすい性質と水になじみにくい性質の中間の性質を合わせもっているため、バイオフィルムへの浸透性にすぐれており、他の殺菌剤ではあまり効果がないバイオフィルムの内部へ浸透し優れた殺菌効果を示します。

当院のおすすめ歯磨き剤

【システマSP-Tジェル】
バイオフィルムへの浸透・殺菌力にすぐれた無研磨ジェルタイプのハミガキです。粘性の高いジェルなので歯周ポケットに薬用成分がとどまります。

3つのおすすめポイント!
・歯肉の防御力を高めて歯周病を予防
・フッ化ナトリウム(1450ppmF)が再石灰化を促進し、虫歯の発生・進行を予防
・研磨剤無配合で弱ってきた部位をやさしく、じっくり磨ける

SP-Tメディカルガーグル
お口の中と喉を殺菌・消毒・洗浄し、殺菌力に優れた希釈タイプの含嗽剤(がんそうざい)です。浮遊性細菌に優れた殺菌効果を発揮します。
※含嗽剤(がんそうざい)とは、口の中やのどの洗浄・消毒や炎症治療に用いる薬剤やうがい薬のことです。

3つのおすすめポイント!
・抗炎症成分(グリチルリチン酸二カリウム)GK2配合
・口内に清涼感を与え口臭を除去
・透明な液体で洗面台も汚さずキレイ

まとめ

お口の中を健康に保つ事は新型コロナウイルスから身を守ることにもつながります。
そして、口内を清潔に保つ事はウイルスだけでなく、歯周病や虫歯を予防する事ができます。日々のお口のケアが健康への一歩と言っても過言ではありません。

ご紹介した歯磨き剤を毎日のホームケアに取り入れて、お口の中を健康に保つとともにウイルスや口内細菌を一緒に撃退しましょう!
歯磨き粉や歯の事で少しでも気になる事があればいつでもお気軽にお問い合わせくださいね(^ ^)

浮遊性微生物対策の「鼻うがい」についても、合わせてご覧ください。

記事監修 Dr.鳥居 健二
田治米歯科クリニック 八尾医院
院長 鳥居 健二

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