お子様の歯磨き粉の選び方 年齢別の最適フッ素濃度を紹介

歯磨き粉(歯磨剤)によってフッ素濃度が違う!?

市販されている歯磨き粉や歯医者さんで販売されている歯磨き粉には、フッ素配合の歯磨き粉があり、「虫歯に良い」とか「お子様の歯を守る」といった謳い文句で、販売されていると思います。
しかし、フッ素が入っているからどれを使用しても良いという訳ではないんです。
特にお子様の場合は、年齢により摂取できる適切なフッ素の量があり、お子様に使用する歯磨き粉は、年齢に適したフッ素濃度のものを使用される事をオススメします。

年齢ごとの最適摂取フッ素濃度と、オススメの歯磨き粉(歯磨剤)

~3歳くらいのお子様には

  • 【歯磨き粉を変える時期の目安】乳歯の奥歯がある程度生えてきたら、~3歳に適した歯磨き粉へ変更をオススメします。
  • 【フッ素濃度】 500ppm程度
  • 【オススメ歯磨き粉】チェックアップ ジェルタイプ バナナ 500ppm F(使用目安3mm程度)

3~5歳のお子様には

  • 【歯磨き粉を変える時期の目安】お口のうがいが上手に出来るようになったら、3〜5歳のお子様に適した歯磨き粉へ変更をオススメします。
  • 【フッ素濃度】 500〜1,000ppm程度
  • 【オススメ歯磨き粉】
    • チェックアップ ジェルタイプ ピーチ・グレープ・レモンティー 950ppm F(使用目安5mm程度)
    • チェックアップ コドモ 950ppm F(使用目安5mm程度)

6歳以上のお子様には

  • 【歯磨き粉を変える時期の目安】小学校入学を目安に、6歳以上のお子様に適した歯磨き粉へ変更をオススメします。
  • 【フッ素濃度】 1,000ppm程度
  • 【オススメ歯磨き粉】
    • チェックアップ ジェルタイプ ピーチ・グレープ・レモンティー 950ppm F(使用目安1cm程度)
    • チェックアップ コドモ 950ppm F(使用目安1cm程度)

15歳くらいからは

  • 【フッ素濃度】 1,000〜1,500ppm程度
  • 【オススメ歯磨き粉】
    • チェックアップ ジェルタイプ ミント 1,450ppm F(使用目安2cm程度)
    • チェックアップ コドモ 950ppm F(使用目安2cm程度)

大人用の歯磨き粉(歯磨剤)は何歳からオススメ?

大人の歯磨き粉への以降は、お子様が磨きたいというタイミングで良いと思います。ただし、フッ素濃度の割合を確認した上で、使用量を適切にご使用ください。

また、大人の歯磨き粉には研磨剤が含まれています。研磨剤にはステイン・着色を除去する効果があります。しかし、歯科医院で販売されている歯磨き粉は、低研磨、研磨剤無添加のものがほとんどです。この理由は、ご自宅での歯磨き・ブラッシングは、歯医者さんでしっかりクリーニングされた歯を綺麗な状態で保つためにあるものだからです。毎日の歯磨きで今以上にお口の中を綺麗にするという考え方よりも、病院で綺麗な状態にしてもらい、ご自宅の歯磨きでは、その状態を長く保つためと考えた方が、よりお口の中を良い状態で維持でき、本当の予防につながるはずです。大人用の歯磨き粉を使用する場合は、お子様を歯医者さんでしっかりみてもらい、研磨剤が入っていないもの、もしくは低研磨の使用をオススメ致します。

年齢別のフッ素量の目安

【年齢】6ヶ月(歯の萌出時期)から2歳くらいまで
【歯磨き粉の量】500ppm配合の歯磨き粉を使用した場合:3mm以下(0.15g)フッ素量(0.13mg)
【その他気をつけること】フッ素配合の歯磨きは寝る前に

【年齢】3歳から5歳くらいまで
【歯磨き粉の量】950ppm配合の歯磨き粉を使用した場合:5mm以下(0.2g)フッ素量(0.18mg)
【その他気をつけること】フッ素配合の歯磨きは寝る前に、お口をゆすぐときは5〜10mlの水で1回

【年齢】6歳から14歳くらいまで
【歯磨き粉の量】950ppm配合の歯磨き粉を使用した場合:1cm程度(0.4g)フッ素量(0.36mg)
【その他気をつけること】フッ素配合の歯磨きは寝る前に、お口をゆすぐときは10〜15mlの水で1回


【年齢】15歳から成人
【歯磨き粉の量】1,450ppm配合の歯磨き粉を使用した場合:1〜2cm(1g)フッ素量(0.9mg)
【その他気をつけること】フッ素配合の歯磨きは寝る前に、お口をゆすぐときは10〜15mlの水で1回

まとめ

歯磨きは、今以上に綺麗するためではなく、病院で綺麗にしてもらった状態をより長く維持するためにあるもという意識の変化が一般に必要かもしれません。
その上で、お子様の年齢に合わせて、適切なフッ素濃度の歯磨き粉を選んで頂き、お子様のお口を守って頂きたいと思います。

次回はフッ素とは?フッ素は身体に影響はないの?にお答えします!
こちらも併せてお読みください。
「フッ素は虫歯にいいの?フッ素が及ぼす身体への影響」

記事監修 Dr.鳥居 健二
田治米歯科クリニック 八尾医院
院長 鳥居 健二

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