子供が歯医者さんを嫌いにならないコツ

最近歯医者さんを嫌がる子を良く見かけます。

子供のころに歯医者さん嫌いになってしまうと、大人になってからも苦労することになる為、できるだけ早めに克服しておく事が大切です。

そこで今回は、「子供が歯医者さんに行きたがらなくて困っている」「虫歯にならないように歯医者さんで定期検診を受けさせたい」という方に向けて子供が歯医者さんを嫌いにならないコツをご紹介します!

子供が歯医者さんを嫌がるわけ

大人でも歯医者さんに行くことを嫌がる人は多いです。その嫌な気持ちやイメージが子供に伝わり、「歯医者さんは自分を痛めつける人」「歯医者さんはとても怖い場所」という固定観念が定着してしまいます。“歯医者さん=怖い・痛いところ”というイメージから苦手に感じてしまう子供が多いです。一度そのようなイメージがついてしまうと歯医者さんからますます足が遠のいてしまいます。

歯医者さんを嫌いにならないために

歯科治療は、対応が遅れれば遅れるほど大きな治療が必要になってしまいます。 お子さまには、歯医者さんは決して怖いところではない、本人のために行く必要があるという事をしっかりと伝えるようにしましょう。そして、まず歯医者さんの雰囲気、次にスタッフ、歯医者さんの診察と段階を追ってお子さまが受け入れていくようにする必要があります。また、親御さんのちょっとした接し方の工夫で、お子さんを歯医者さん嫌いにしないこともできます。

お子さまが歯医者さん嫌いにならないために、歯医者さんに行く前、来院してから、治療後の3つの段階で注意すべきポイントがそれぞれあるので、ご紹介します。

歯医者さんに行く前

1.歯医者さんのことをきちんと話す

お子さまにも心の準備が必要です。いきなり歯医者さんに連れて行くのではなく、前もって歯科治療や予防の大切さをわかりやすく説明し「虫歯菌をやっつけてもらいに行こうね」などと伝えておきましょう。本当は治療を行う日なのに「痛くないよ」「ちょっと見てもらうだけだよ」など、その場しのぎの嘘をついてしまうと、不信感を抱き治療に行くのをさらに嫌がる可能性があります。正直に伝えることが何より大切です。

2.機嫌のいい時間に予約する

お子さまの生活のリズムを考慮し、機嫌のいい時間帯に予約を入れるのがベストです。お昼寝の時間やおやつの時間などに外出を強いてしまうと、機嫌を損ねて歯医者さんに行くのを嫌がってしまうこともあります。もちろん当日は、機嫌がよくなるようご家族が生活のリズムを整えてあげることも大切です。

3.歯医者さんのネガティブなイメージをつけない

歯医者さんが怖いと思ってしまう子供のパパやママも歯医者さんが怖いと思っているケースがあります。歯医者さんでの痛かった経験などをお子さまの前で話すのは避け「歯医者さんはこわいもの」というイメージを植えつけないようにしましょう。パパやママの発言の影響力は大きい事を意識して「歯医者さんは歯をキレイにしてくれる場所」という前向きなイメージを伝えてあげましょう。

4.イメージトレーニングをする

お子さまが歯医者さん嫌いになる1つの理由として歯医者さんでどのような事をされるかわからないという点も挙げられると思います。そのような不安を解消するために虫歯治療の子供向けの動画を一緒に見たり、歯医者さんごっこのような事をしながらシミュレーションをするというのもオススメです。また、自宅で寝転がって口を開けて歯を見せてもらったりしながら歯医者さんに行く前の準備を整えておくと、歯医者さんに行った時もスムーズに状況を受け入れられる可能性があります。

来院してから

どんなに説明しても、やはり当日になると歯医者さんに行くのを嫌がるお子さまが多いです。そのような時もかわいそうだからと治療を先延ばしにするのは避けましょう。約束したことを必ず守るということを示すため、毅然とした態度で連れて行きましょう。

1.パパやママがリラックスする事

歯の治療なんて全然平気だよという雰囲気で、ニコニコしてゆったり構えることが子供の緊張を和らげるのにも役立ちます。パパやママが歯医者さんを苦手でもいつも通りにふるまうように努めてください。お子さまが不安な気持ちにならないように歯医者さんに到着したら、まずパパやママがリラックスしてお子さまをリラックスさせてあげてください。

2.痛くない?はNGワード

治療中や治療が終わった後に「痛くない?」と声をかけてしまいがちです。どれだけ治療中に我慢していても、この一言で泣き出してしまう子供もいます。痛いというイメージをつけさせないためにも言わないように心がけましょう。何か言葉をかけるときは、出来たことに対してポジティブな声がけが大切です。

3.かわいそうでも途中で連れて帰らない

診察台に座ると、大声で泣いたり暴れてしまう子もいます。かわいそうだと思って途中で連れて帰ると、治療ができないばかりか、子供に嫌なことは泣けばすむという意識を与える事になってしまいます。お子さまのためにも一度決めたことは守るために毅然とした態度で接しましょう。

治療後

1.しっかり褒めてあげる

家に帰ったら、家族みんなで治療を頑張った事をしっかりと褒めてあげましょう。もし治療中に泣いてしまっても「口が開けらられた」「1人でイスに座れた」など、どんな小さな事でも褒めてあげることが自信に繋がってくれるはずです。お子さんは褒められる事で歯医者さんに良い感情を抱くようになり、次回もスムーズに通院出来ます。

2.うまく治療が出来なくても叱らない

診察台に座れなかった、泣いてしまって治療が出来なかった場合でも、責めないであげてください。「〇〇ちゃんなら大丈夫!」と励ましあげてください。治療が出来なかった子供は、ママの膝に上に横になる、次はアーンとお口を開けさせてみるなどできるようになったら褒めるを繰り返しながら、少しずつ練習してみると良いと思います。

3.次回の予定を必ず教える

突然「明日歯医者さんに行くよ」と伝えるよりもカレンダーに書き込むなどしてお子さまにも分かりやすいようにしておくといいと思います。事前に教えておくことでお子さまも心の準備ができます。その時に、歯医者さんに行くのを楽しみになるように明るく楽しそうに伝えるのもポイントです!

少しずつ歯医者さんに慣れよう

当院でも歯医者さんは「怖いところ」ではなく、行くのが「楽しみ」と感じてもらうように心がけております。

初めは治療が嫌で、診察台の上で30分以上ぐずったり、泣いていた子供も諦めずに通院する事で自然と一人で椅子に座って治療できるようになります。「今日はイスに座れた」「虫歯の進行止めの薬を塗れた」など1つずつできる事を増やしていきましょう。初めは時間がかかったり、通院する回数が増えて大変ですが、少しずつできる事を増える事が確実にお子さまの自信になって成長していきます。お子さまそれぞれのペースに合わせてステップアップしていきましょう。

田治米歯科クリニック 八尾医院 小児歯科ページは→こちら

まとめ

子供の乳歯は歯質がやわらかく、虫歯菌の出す「酸」に対する抵抗力も低いので、大人の永久歯より虫歯になりやすく、進行も早いという特徴があります。乳歯はどうせ抜けるからと放置すると、次に生えてくる永久歯のむし歯や歯並びにとても大きな悪影響を与えてしまいます。

虫歯になったから歯医者さんに行くのではなく、虫歯にならないように歯医者さんに行くという習慣に変え、歯医者さんを子供にとって日常的に関わりがある存在にしてあげましょう。小さいころから通院することで、歯医者さんに対する抵抗が生まれにくいです。

パパやママに歯医者さんに対するネガティブイメージがある場合は、そのままお子さまに伝わってしまう事もあります。まずパパやママがリラックスして、どんな些細なことでも出来た事に対してはとびきり褒めてあげましょう(^ ^)

記事監修 Dr.鳥居 健二
田治米歯科クリニック 八尾医院
院長 鳥居 健二

SNSでもご購読できます。